新婚旅行の行き先は割とすんなり決まった。妻がドイツのロマンチック街道、夫はスイスアルプスを希望した。幸いにもロマンチック街道からスイスへは南下するだけなので、ヨーロッパ旅行のパンフレットには必ず登場するツアーの一つであった。十数誌のパンフレットを集め検討して、日本旅行のベストツアーというのを選択した。理由は、ハネムーンのツアーより安いがホテルのグレードはAクラスが多く、JAL直行便で行けるので時間が有効に使え、そして、最大の利点は食事がほとんど付いてるので余計な心配がいらないこと。


 1日目は成田空港からフランクフルトへ。飛行機12時間の旅だが、映画を2本見たり、持参したゲームをしたり、ロシアの山並みや東欧の海などを見てるうちに到着。夕方到着ということで、機内では寝ないようにした。フランクフルトから1日目の宿泊地リューデスハイムへバスで移動。その間にホテルの説明が添乗員からあった。ヨーロッパのホテルは昔の貴族の館だった所が多いので部屋によりかなり当たり外れがあるそうだ。ちなみに初日の部屋は外れであった。6畳ほどの部屋にベッドがL字型に並べられていた。新婚旅行初日がこれでは・・・!ただ、その後のホテルはいい部屋ばかりでした。一息ついた後、街に出てみた。リューデスハイムはワインの街らしく、飲み屋が多く、どの店からも音楽が流れ、踊ってる人もいる。後で知ったが、そこはつぐみ横丁と言うらしかった。どこかの飲み屋に入ろうかと思ったが、入り口のメニューを見てもちんぷんかんぷんであり、やめてしまった。ホテルに帰ったのが夜九時過ぎだったが、まだ外は明るいのには驚いた。

 2日目の最初はライン川下り。晴れていたので甲板のテーブルに座った。座っていたら外人さんに声をかけられた。日本から来たのかと言われたようなのでYesと答えたが、日本のどこから来たのかと聞かれたような気もした。だとすると間抜けである。その後、妻に向かって”アナタ、トテモキレイ”と日本語で言った。どこで覚えたのだろうか?日本人女性なら誰にでも言ってそうである。そのうちに出発。周りはぶどう畑と古城の数々。ぶどう畑は山の斜面にあり、日本とは規模が違う。古城は昔の関所のようなものでいろいろあるが、説明やガイドブックがないためどれが有名だかわからなかった。それでも日本では見られない景色だけに圧倒された。リューデスハイムを出たときは乗客は日本人が多かったが、途中から乗ってくるのは外人さんばかり。気づいたら外人おばさんに囲まれていた。外国でもやはりおばさんはうるさく、ちょっと怖かった。それよりもうるさかったのが高校生集団。周りを見ずにワインを飲みながら盛り上がっていた。そうこうしてるうちに2時間ほどでローレライの岩に到着。ここを過ぎると私達の降り場である。

  

 そこからはバスでハイデルベルクへ。まずは昼食。名物と言われるカツレツであった。ヨーロッパでは食事の時には飲み物を頼むのが普通で、その代金の10%をチップとして支払うと添乗員さんから説明があった。何の飲み物があるかなどは添乗員さんが聞いてくれるので楽である。昼食後ハイデルベルク城へ。中世の頃に建てられて圧倒的な威圧感のする建物である。中には一夜で作られた門(子宝に恵まれるらしい)や世界一のビア樽などがある。丘の上に建ってるので眺めもいい。街は茶色の屋根が多く、いかにも日本とは違う感じである。城の中で集合写真を撮られた。また、外国のツアー客も多く、彼らはみなネーム入りのバッジをしていた。この辺は日本と変わらない。

    

 その後、街へ出た。今度はネッカー川にかかる古い橋から城を見る。それから免税店へ。どこに行っても免税店に連れて行かれてしまう。この辺がツアーの難点か?でも、連れて行かれると何かしら買ってしまうのはツアー客の難点か?

 それから今夜の宿泊地ローテンブルクへ移動。着いてすぐ夕食。魚料理でした。ローテンブルクは中世の街並みと仕掛け時計が有名なところ。夜九時にみんなで仕掛け時計を見に行く。窓が開いて中で人形がビールの一気飲みをするだけであった。日本の仕掛け時計と比較しないでと添乗員さんが言ってたのを思い出した。

 3日目はまずローテンブルク観光。街にいるときは分からなかったが、城壁に囲まれた小さな街で、それが分かる所に連れて行かれた。城壁の向こうは一面の緑。自然の中に街がポツンとあるという感じである。街はカラフルな家が建ち並び、どこかのテーマパークにいるようだ。道路は石畳で馬車が通るとかなりうるさい。集団観光の後は自由行動。サッカー関係の土産を探したら、ミュンヘンに近いのでバイエルン・ミュンヘンのグッズが置いてあったのでいくつか買ってみた。また、移動のバスの中で食べようとぶどうと桃を屋台の果物屋さんで買った。とりあえず買い物は問題なしである。

 ローテンブルクから昼飯を取るディンケルスビュールへ。ここも中世の街並みで、ローテンブルクと似ている。昼食はソーセージとザワークラフト(キャベツの酢いため)がメインでデザートに赤い実のオレンジが出た。昼食後、しばらく自由行動。特に買う物も見るところもないのでぶらぶらした。

  

      ローテンブルクのクマの店         ディンケルスビュールの街並み

 そこからはこの日の宿泊地のシュバンガウまで移動。途中どこにも寄る予定はなかったが、添乗員さんのお勧めでビース教会というところに寄った。外見は単なる教会だが、中は一面の壁画があり、圧倒される。キリストと知らずに邪険に扱った牧師さんがつぐないのために建てた教会らしい。普通は寄ることはない所だそうだ。

 その後はロマンチック街道をひたすら南下。今回の旅ではローテンブルクからがロマンチック街道になる。ロマンチック街道と言っても、その名の通りのロマンチックな街道ではなく、古代ローマ人が通った街道の事であると、添乗員さんの説明で初めて知った。しかし、風景は北海道に似たのどかな感じと所々にある古城でロマンチックな気分にもさせてくれる所である。

 この日の宿泊地のシュバンガウは白鳥城と呼ばれるノイシュバンシュタイン城のある所。パンフレットに載ってるこの城の写真はたいてい城を上から撮っていて、山の中にある感じで写っている。そのためてっきり山の奥深くにあるのかと思っていたが、麓からでもよく見える山の中腹にあった。夕陽に染まるノイシュバンシュタイン城を見ながらの散歩はこれまたロマンチックである。

 4日目はノイシュバンシュタイン城見学から。この日は小雨で、城が霞んで見える。バスで城の近くまで行く。まずは城の対面にある渓谷に架かる橋から城を見る。城と同じ高さから見れるのですばらしいが、この橋はかなり高さのある渓谷に架かっていて、この日は風が強かったのですごく怖いのである。そこから10分程歩いてお城へ。途中でリスを発見。かわいい。城の中は写真・ビデオ禁止であった。外観はすばらしいが、中はそれほど記憶に残るものはない。面白いのは見学者は入り口で国毎に並び、その国の言葉でのテープによる説明を聞くところ。朝一番は日本人だらけであった。城からの帰りは馬車に乗った。

  

 シュバンガウからは一旦オーストリア、リヒテンシュタインを通ってスイスへ行く。国境はあるが素通りであった。ただ、ビデオとか写真は取るなと注意された。リヒテンシュタインでは買い物休憩。お金を払ってパスポートにはんこを押してもらう。また、以前に妻がお土産にもらったブレスレットのような腕時計と同じものが売っていて、安かったので買ってみた。

 以下、スイス編へ続く。