ガリレイの特殊相対性原理
以下の議論は「ごまかし」であろうか。しかし、相対性理論を理
解していない方は、その「ごまかし」を正しく指摘することはで
きないだろう。
(実を言うと私は納得のいく説明を得るのに1カ月かかった。)
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河を秒速10メートルで下っている船上でボールを投げる場合を
考える。船上の男が進行方向へ1キログラムのボールをおもいっ
きり投げ、速度10メートル/秒を得たとしよう。ボールの速度
変化は、0メートル/秒 から 10メートル/秒 であるから、
ボールが男におもいっきり投げられたことにより得られた運動エ
ネルギーは、E=1/2 * m *V**2から E=50
である。進行方向と反対に投げても、または進行方向と直角の向
きに投げても、男がボールをおもいっきり投げることによってボ
ールが得る運動エネルギーは同じで、50である。
この現象を岸から観察・測定したとしよう。男が進行方向にボー
ルを投げた場合には速度10メートル/秒のボールを20メート
ル/秒に加速したことになるので、これはボールの運動エネルギ
ーEを50から200に増やしたことを意味する。つまり男はボ
ールをおもいっきり投げることにより、ボールに150の運動エ
ネルギーを与えた、と岸からは観測される。
では進行方向と反対にボールを投げた場合はどうか。この場合に
は速度10メートル/秒のボールを0メートル/秒に減速させた
ことになり、男はボールをおもいっきり投げることによりマイナ
ス50の運動エネルギーをボールに与えた(ボールから50のエ
ネルギーを奪った)っと、岸からは観測される。
進行方向に直角の方向にボールを投げた場合はどうか。岸から観
測すればボールに速度変化はなく、従ってボールの運動エネルギ
ーに変化はない。(これは蛇足だが。)
同じ男が同じようにボールを投げることによるボールが得る運動
エネルギーがこのように、観測系により、また投げる方向によっ
て異なって測定されるのはなぜであろうか。船上の男は岸から観
測すれば3倍パワーの男になったり無力の男になったりするのだ
ろうか。物理法則とは物理量の関係を数式で関係つけた法則であ
り、力、座標、速度、エネルギーなどは代表的な物理量である。
慣性系が変わっても物理法則に変化はなく、ガリレイ変換により
同一性が保たれるというのが、ニュートン・ガリレイの相対性理
論であるが、どうして同じ現象が異なって観測されるのだろうか。
速度の異なる慣性系では速度の基準が異なるのであるから、ある
物体の運動エネルギー自体が観測系によって異なるのは当然であ
る。
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