青海黒姫山
おうみくろひめやま 1222m新潟県青海町〔1/25000地図〕小滝
20040812(木)晴れ

青海黒姫山は、全山が良質の石灰岩で形成されている山である。 歩き始める地点の標高が低いので、1200mほどの標高差を登ることになる。 登山道は全体的に急で、途中に水場はない。盛夏に登るなら早朝に、そして水は多めに持っていった方が良い。 ヒルやマムシやクマもいるようなので、注意を。

【道順:駐車場】
国道148号線で新潟県糸魚川市、国道8号線で青海町へ。国道にある「DENKA:電気化学工業(株)」の道標から山側に 入る。「DENKA」の道標は2ヵ所にあるので「青海町役場」の道標の先にある二つ目(青海川橋の手前)の道標から入ること。 道なりに行くと、 会社事務所の手前に「登山者用」駐車場がある。なお、この駐車場及び登山道は会社の好意によって用意、 利用させてもらうものであるから、 利用に当っては事務所に 一言ことわること。事務所に注意事項などの掲示と登山者名簿があるので、良く読み、登山届けを記入すること。

【コースと時間】
駐車場7:15→7:50カモシカに遭遇→8:00分岐→8:20梨木平→8:45一つ岩→ 9:20石灰窪→10:00石碑岩→10:45高畑分岐→11:35青海黒姫山11:50→12:30高畑分岐 →13:45一つ岩→14:00梨木平→14:40着

事務所によって挨拶。 会社は24時間操業で、早朝でもどなたかは居られるようです。 掲示を読み、登山者名簿に記入する。名簿を見ると1時間前に二人が入山している。 事務所の前に案内看板と観音像がある。階段を上がり鉱山道の橋で青海川を渡る。 コンクリ舗装された、かなり傾斜のある鉱山道である。 日をさえぎるものなし。歩き始めでもう汗だく。 日本海が見える。汗したたる。 採石の作業は、青海川の左岸側の山で行われおり、トラックの行き交うクネクネ道や 採石現場が良く見える。こっちの道は、走る車なし。 車道上にカモシカがいた。前方5mの距離。 突然、出くわしたというのでは無く、いつもそうだが、カモシカの方から人を観察にくるのである。 3枚写真に収める。右下のヤブに消える。名前は「デンカ」でよかろう。

舗装が途絶えた地点で、道は 分岐となった。「はて、どちらか?」 ここまででもう汗だく。 道に張り出したツル草の影にかがんで、水分補給。 案内がないのはどちらでも良いのだろう、と思うが、ここは感で 左に行く。少し行って、振りかえると右の方向には作業小屋が立っている。 感通り、こちらの道が正しいようだ。 車道ではあるが、普通の車は走れそうもない道となる。 砕石を敷いた道を行くと採石場の平らなところに出る。現在は採石は行われていない。 ここに、標高であろう「400m」の表示板がある。チェーンの張られた道が下っていることから、作業小屋への 道ではないか、と思う。 日影が全然ない道である。 後ろからジープが来た。電化青海鉱山の車である。

運転していたのは、先ほど挨拶をした事務所におられた方。 すぐに下ってきた。 わざわざ、車を停めて 「地質調査に二人が登りました」とのことである。下で「クマ出没・・・・」の看板を見ているので、 他にも人がいる方が心強い。採石場の一番上が平地になっており、枯れたススキの原である。 こちら側は、採石は行われていないようである。 日本海から米山、雨飾山などが見える。車が入れるのはここまで。「梨木平」の地点。 登山道はここから始まる。 下草道から雑木のトンネルとなって、ようやく日影に入った。登山口までの歩きで、 早くもくたびれ気味の汗だくである。 腰をおろして水分補給、呼吸を整える。 水は、900mlと500mlのペットボトル二本を持ってきたが、果たして大丈夫か。少々心配。

土止めから尾根道の登りになった。登山道に一個だけ、大岩がある。コース時間の目安とするため「一つ岩」と命名した。 この先から登山道はトラロープの張られた急坂の連続となる。 青い制服を着た、電化の二人が休んでいるが、追い越す元気なし。水分補給で一休み。 トラロープの急坂はこの先、ズーット続くのである。いやいや、まだまだこんなものではなかった。 岩壁の突き当たりから左方向へ。 大岩に囲まれた窪地があって、電化の二人がここで休んでいる。 こっちは遊びだが、仕事で山に登る人はご苦労さんだと思う。 この地点を、石灰岩に囲まれた窪地ということで「石灰窪」と命名した。 先に行く。 左山腹の道から再びロープのかかる岩道となる。 このまま、天まで続くかと思うような急坂である。 上に行くほど坂の傾斜は増す。ヒルが一匹。ヒル見るのは始めてのような気がする。靴で踏み潰す。 気付かぬうちに吸いつかれている、との話を聞いているので、首筋や足首が気になり、吸いつかれていないか、時々確める。

道に石碑のような岩が数個並んだ場所があった「石碑岩」と命名した。 暑いが、林の中で風は通らない。流れた汗は蒸発せず、シャツはもちろん、ズボンも膝までビッショリと濡れる。 大岩の間を抜けると傾斜が落ち、稜線に出る。 変形した杉の巨木がある。ピークらしくないが、標高993m「一の峰」の地点だろうか。表示もないし、展望もないので 今一定かではない。 いっとき、平ら。すぐに急坂になる。ここまで窪地はあっても水場なし。 山全体が石灰岩の岩山で、降った雨は土中にとどまらず、そのまま麓に流れ落ちるのだろうか。 小休止の度に水分補給。水切れも心配でガブ飲みはできない。 見かけた花はツリガネニンジンか。 V字状に掘れた土面の登りになる。ロープがなければツルツル滑って難儀しそうな登り。

ロープが頼り。 両手を空けるために、棒杖はここに置くこととした。 登りついたところに道標があって、高畑分岐。 左、高畑方面はクサも繁り、道も細い。あまり使われていないようだ。 白い岩伝いで稜線に出る。「ニの峰」の地点か。 日が当る。展望も開ける。 ここで樹林は終わり。左手に、始めて青海山の本体と山頂が見える。 「ええ、あれが」と声が出る。山頂に建物が。かなり大きい。 これからたどる山頂への尾根が見渡せる。 山頂への道は左周りの尾根道。まだまだ遠い。 急登はここで終わり、岩と根の出た尾根道を行く。 日本海の風と雪の影響か、真っ直ぐ伸びた木はない。 登山道に横たわった杉が二本。 この下をくぐる。伏せてくぐる杉ということで「伏杉」と命名した。

少し下って林に入る。 下って来る二人。名簿にあった練馬の人だろう。道を譲ってくれたが「くたびれているから」と先に行ってもらう。 会話する元気もなし。 この先に、平らに潰れてしまった小屋跡がある。 清水倉からの道が合流する地点だが、道といえるようなものには気付かなかった。ヤブになってしまっているようである。 登りとなる。一休み。アブに背中を刺される。ヒルでなくて良かったと思える。 頂上まで350m、あと20分の標識。 いよいよ最後のトラロープ急坂であろう。 登りつくと一気に展望が開ける。 山頂は近い。頂上前の岩稜は、 風化により尖った白い岩。 岩に立つ石柱は遭難碑でした。合掌。 岩を伝って山頂へ。 尖った白い岩が、地獄図の「針の山」を連想させる。 やれやれ、ようやく山頂にたどりつく。平らで広い山頂、誰もいない。 高さ1mくらいのコンクリ製の祠がある。

鳥居もあって、柵に囲まれている。 景色を見る余裕なし。 暑いのなんのって。日影がない。 熱中症になりそうだ。 景色も写真も後回し。なにはともあれ、先ず日影。 唯一の日影があった。祠の「ひさし」が座高の高さ。 鳥居をくぐり、 「神様かんべん」と心で念じ、一礼して社殿を背に座りこむ。つまり、社殿を座椅子にしてしまったのである。 水とリンゴとヨーグルトで一息。帰りのこともあるから、水はガブ飲みもできない。500ml一本と100ml位を残す。 呼吸の落ち着いたところで「ひさし」を出て、眺望を確認。 祠か神社か分からないが、黒姫様が祭られているのであろう。麓に黒姫神社があるので、これはその奥社であろうか。 山頂の祠と祭られている神様については、あとで調べてみたい。 正直、黒姫様に救われた感じであった。黒姫様の膝に腰掛けたわけである。

山頂は割合広く、コンクリ作りの祠と一等三角点がある。水が入っているのか、ポリタンが数個。 中味の確認はしませんでしたが、水であっても飲めそうにありません。 日本海と海岸線、青海市街地と沖に見えるは佐渡ケ島か。米山、雨飾山など頸城の山。 白馬方面はガスがかかり、見えず。 案外近く、下に採石現場が見えるが先ほどの現場とは違う現場か。 暑さでボケて判断する力なし。 電化の二人が登りついたところで、下山にかかる。 とにかく、早く日影に入りたい。帰りの稜線で登山道にヘビがいた。まだ小さいがマムシか。 日当たりに出る梨木平からは、タオルの「ロレンスかぶり」で鉱山道を下る。鉱山道を歩いている間に濡れたズボンが乾く。 帰りついた時、水は100mlが残った。 夜八時から町内の防犯パトロールがあるため、温泉には入らず、往路で松本に帰着。

黒姫山登山者にお願い
掲示してある「注意事項」を良く 読んで守って下さい。 特に、車の駐車については 厳守して下さい。 守れなければ、施設の利用を禁止します。 当鉱山は、休日を含む24時間操業を しておりますので厳守して下さい。
最近駐車場に関して従業員とトラブルを 起こしています。 ここは会社の施設であり、あくまでも好意で 駐車と道路使用を許可しておりますので 勘違いのない様にして下さい。 皆様の駐車場は、事務所から50m下流の 第2駐車場を用意しましたので 利用して下さい。 なお、事務所周辺は従業員の 駐車場になりますので 駐車をしないように願います。

最近勘違いをされている方が見受けられるので、 再確認させて頂きます。
1.登られようとしている 登山道は正規の登山道ではありません。正規の 登山道は清水倉から登る 道となっております。当社鉱山道路では岩盤崩壊、 土砂崩れその他多くの 危険性が有りますので、十分注意の上通行して下さい。
2.当社は黒姫登山道の管理者ではありません。
3.当社は皆様の登山活動に関して一切の責任を持ちません。
4.梨木平までは当社の 社道で鉱山道路となっておりますので、安全確認のため 登山届けを書いていただいております。
5.最近、熊等が頻繁に出没しておりますので、十分注意願います。
6.登山道でゴミ、空缶などが見受けられるようになりました。マナーを守って いただけない場合、当社登山道につきましては閉鎖して対応せざるを得ない と考えています。他人のゴミも持って帰るよう心掛けて下さい。 :電気化学工業(株)青海鉱山


index